大木さんはご自分の作品に履歴書を付けて下さっています。下の写真のラベルがそれです。

 

このラベルでこの帯がどんな糸を何で染めて、どんな風に織ったか、が分かるのです。でも、織に馴染みのない方には暗号みたいですよね。

これを読み解けると 織物の楽しさが広がります。
左の部分、一番上は「鯨 55羽」と書いてあります。

鯨、とは着物で使われる鯨尺のことです。羽、とは、織に使う筬の目の数のこと。なので、これは鯨尺1尺の間に50のすき間のある筬を使ってますよ、ということになります。

糸の太さや節の有る無しなどで筬の目は変わります。沢山あるほど細い糸です。

その下は、タテ、42中/6片」 これは糸の太さや撚りの掛かり方です。

絹糸というのは繭から採った糸で太さが均一ではないので、その平均値を値にするので中間を取った、という意味合いで「中」と表現されます。

「片」は片撚りという意味で、片方、つまり一方方向に撚りを掛けているという意味です。

片撚りは、毛羽立ちやすいなど難しい糸ですが、絹の艶がよく判る美しい糸です。

両方向に撚りを掛けるのは双撚り・諸撚りと呼ばれて、糸の艶は落ちますが、片撚りよりも安定して使いやすい糸になります。 

「42中/6片」とは42デニールの糸を6本、片撚りにしています、となります。

ちなみに、デニールとは女性ではストッキングでお馴染みかもしれませんね。

糸の細さの単位で、9000メートル当たり(9キロメートル)のグラム数です。数字が大きいほど太い糸になります。

その下は「ヨコ 450d、玉糸」。緯糸で、450デニールの玉糸を使用、という意味になります。

織物の場合、経糸より緯糸の方が太いのが通常です。芝崎さんは経糸緯糸同じ太さを使っていますが・・・

右の葉っぱの中は、判りますね。染料の名前です。

大木道代さん「木漏れ日」コーディネート

 

価格

定価 250,000円 税込み 270,000円