暑さで着物での外出を躊躇していませんか?
着物っていざ着てしまえば 思いのほか涼しいものです。Tシャツなんかより全身を覆っているので
直射日光を防いでくれる。わざわざ長手袋なんか必要なし。衣紋や身八つ口からは風が入ってきます。
着物着て帯を締めればシャン背筋もシャンとして、だらだらと暑がっているより気分も引き締まってすっきりします。
夏の着物 素材
日本の夏はもう、小千谷縮や近江縮なしには乗り切れません。麻襦袢+麻着物の涼しさをぜひ体感ください。
ちょっとした工夫でより涼しく快適に過ごせれば、夏着物がもっと好きになれますね。
夏の普段着物は洗える素材であることが、気分も手間も一番です。ただし天然素材。ポリを着ると自分の汗で溺れて汗疹だらけになる覚悟が必要です。
織りの着物は生地に張りがあって体にまとわり付かず通気性があって涼しいです。もちろん、麻が一番涼しいのですが。
夏の着物 下着
肌襦袢をお召しになる方は、楊柳や麻、晒し木綿を。襦袢もそれに準じます。どちらも洗える素材で汗を吸い取らせ着物に響かないようにしましょう。
私は半襦袢派なのですが、本当は夏は長襦袢の方が腰周りが二重にならずに涼しく、見た目ももたつかず
着物にも影響しないで着姿が美しいです。
着物が透け感の少ない木綿、綿麻、色の濃い目の麻でしたらレースの筒袖襦袢が楽です。
筒袖ではちょっと、やっぱり振りが欲しい方にはうそつき袖を薄手の綿ポリや絽、木綿で作って筒袖の上から縫い付けます。
綿の筒袖があるのでポリの袖でも直接肌に張り付かずに済み、その分サラリと気持ち良く着れます。
ふくよかな方は、裾除けの下には楊柳のステテコを穿くと内股がくっ付かないのでべた付きを防げます。
夏の着物 小物
腰紐、伊達締めも天然素材にしましょう。夏用の紗の伊達締めもあります。
私は、普段は腰紐に伊達締め派ですが、着付けの終わりにどんどん抜いてしまうので最終的には腰紐1本、伊達締め1本。 場合によっては腰紐のみです。
夏はコーリンベルトにすることもあります。伊達締めより幅が狭いので涼しいのです。質の良い、博多織の夏用伊達締めも優れものです。
夏の着物 帯
帯は半幅にすればお太鼓を背負う暑さから逃れられます。
やっぱりお太鼓、という方は、帯板をメッシュのものにして、帯枕もヘチマを使って、少しでも空気が通るようにしておきましょう。
夏の着物 着付けのお供
着付け中は運動量?があるので汗をかきます。
着る前の一手として、着替える部屋はクーラーで冷やしておきます。下着を付ける前にメンソール入りのシッカロールをはたいておくのもいいでしょう。クール系の濡れティッシュで首筋を拭くのも汗を抑える効果があります。
裏技?としては 背中や胸元に冷えピタを貼る。ケーキを買うと付いているようなミニ保冷剤をハンカチに包んで帯の間に入れる、なんてのもあります。
ひんやりグッズが沢山出回っていますので、着物でも 上手に取り入れたいですね。
そして最後に「暑くない!」と自分に言い聞かせること。これ、効きます。
やってみてください。
チャンチン染め、オーダー承ります。
極細の多色縞の小千谷縮に 麻地のチャンチン染め帯。
麻、紬、縮緬など 生地からのご相談で 柄もお好みで。お気軽にお問合わせください。お値段は 20万前後~ 生地や柄の量で変化します。
個人レッスンの着ていただいた立川先生。手蜘蛛絞りの綿麻に、墨色の透かし織の八寸帯。