朝から雨でしたね。
ちょっと寒かったです。
単衣の下を麻ではなくポリのお襦袢にしました。
毎日きものなので 
普段は洗濯が楽な化繊のローズカラーという半衿がファスナーで脱着できる襦袢を着ています。
もちろん絹の肌触りの良さは大好きですし着ると気持ち良いのですが
手入れの楽さで化繊を選んでいます。
暑くなれば 麻、麻と化繊の交織も着ます。
手抜き出来るところは手抜きするのが 長く着物を楽しむコツの1つだと思います。

毎日のようにコーディネイトの画像を撮っていて思うのは
帯の力、ということです。
帯を替えることで変化する着物の表情の不思議はコーディネイトする楽しさです。

日本の服飾は古墳の時代から様々に変化しているものの、
どの時代にも紐や帯が使われていました。
それは単に着装する道具というだけではなく
古代においては「むすび」は森羅万象を生み出す霊的な力であり 
「結ぶ」という行為そのものが信仰的な意味を持っていました。

飛鳥奈良時代には中国や朝鮮半島の文化の影響が強く
着物の形状は今日の洋装に近いものを各種の紐・帯類で体に沿わせるようにしていましたが
帯は細いながらも色目や文様、玉などの飾りによって
官位を明らかにし 身分を示すものでもありました。
 
平安時代になると日本独特の服飾形態がほぼ完成して
女性は十二単などの重ね着が特徴的になりますが
袴紐や腰紐以外の帯らしいものは見られません。

帯が重要なものとなってくるのは
小袖という着物形態が広がり、重厚な装飾がなされるようになる中世半ば以降でしょう。
それでも当時の絵画を見ると
帯というより紐に近い細幅のものが使われて、結ぶ位置も腰骨の左脇か前になっています。
近世になると小袖の袖幅が狭く、身幅が広がり、今の着物に近い形になりますが
それでもまだ腰位置で前か脇で結ばれています。

江戸の中期になってようやく長さも幅も広くなり
着物姿の重要な存在となってきます。
そうなると遊女や歌舞伎役者が流行の発端を作り
帯は多様な意匠を誇るようになり
結び方にも技巧を凝らされるようになったのです。

帯が着姿の中で重要な役割をするようになって、まだ300年ほどですが
今の着物には帯は無くてならないコーディネートの要にもなるアイテムです。
着物と帯がそれぞれ単品の時より相乗効果で魅力を花開かせる。
お出掛けしなくても コーディネートを考えるだけで楽しくなりますね。
でも早く 着物でお出かけしたいですねぇ。
紫根染の士乎路紬に ソテツの葉っぱをアレンジした読谷花織帯。

経糸に濃い紫根の糸をランダムに入れているところに端正すぎない遊びを感じます。

今朝、元町厳島神社の中の金毘羅宮のお社に猫さんが雨宿りしていました。
柏手打っても起きませんでした。ここで雨宿りするにに慣れてるんでしょうね。
元町の神様は優しいです。

 

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