今日から11月ですって。今年も残り2か月だなんて・・・
帯揚げと帯締めが半額になるのは今日だけです!次は12/1になります。
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11月なのに まだ単衣を着ています。館山唐桟、木綿の単衣がちょうど心地よい気候です。
今年は夏が暑くて長くて横浜のイチョウはまだ青々としています。
紅葉はどうかなぁと心配してましたら あちこちから紅葉便りが届き始めました。
お花見に桜の着物は云々・・・と言われたりしますが(私は桜の下の桜の着物肯定派)
紅葉狩りに紅葉の着物。紅葉、といっても 植物のもみじばかりではなくいろんな樹々が紅葉しますしね。
紅葉狩りに紅葉の着物や帯。素敵だと思いますよー
でも 山々が赤く色づいてる中で赤い着物は保護色になっちゃいますけどね。
都会の中で秋の彩を彷彿とさせて季節を感じてもらう、というのも着物の楽しさですね。

作家ものというのではなく 紬の白生地に問屋さんが染め出しした型染の紬です。
大き目のおおらかな紅葉饅頭みたいなもみじが可愛いです。
緑から赤へと色づき始めた頃。まさに今ですね。
しっかりした紬地なので 単衣でもいけます。
帯は上田紬の青緑の八寸。お洒落なお色です。帯はシンプルに着物を引き立てて。

袷を着だすのは来週かなぁ。 その前に胴抜きですね。
胴抜きってなんですか?と聞かれることも多いので ご説明いたします。

薄物から単衣、そして袷になる前に、じざいやでは 胴抜き、という仕立をお勧めしています。

経緯糸真綿の本場結城紬や郡上紬などなら真冬でも胴抜きで充分ですね。
温暖化で平均気温が上がってる上に冬の室内、車内は暖房が効いています。
洋服のように 上着を脱ぐ、ということが出来ない着物は
涼しく作っておいて 下着、羽織もので調節するのが、現在の着物ライフの理に適っていると思います。

さて その胴抜きですが。
聞いたことがない、もしくは 聞いたことはあっても実際に見たことがない、着たことが無い、という方も多いようです。

名前の通り 袷の胴の部分の胴裏を抜いて仕立てます。
帯で何重にも重なるところが胴裏1枚ないだけでも軽くて涼しく感じます。

じざいやの胴抜き仕立ては、背抜き、とも呼ばれるタイプになります。
裾回し、袖口布を付けて、 八掛の足りないおはしょり下やお袖の振り側には胴裏生地を付けます。
見た目は袷そのままです。

ところが 胴抜き仕立て、という形が全国統一ではなく、
呉服屋さん、仕立士さんによって出来上がる形態に違いがあるようです。
仕立士さん的には 袷より単衣より一番面倒な仕立と言われます。
 
1.じざいや風
おはしょりから下、お袖は袷。背中は単衣。
裾の八掛も 八掛生地が足りない膝上部分には胴裏の生地を使いおはしょり下まで裏を付けます。
そうすることで 八掛を縫い付けた縫い糸が表の着物に響かないようになります。
着てしまえば 見た目は袷です。
   
2.裾と袖口に八掛の布の分だけ付けてあとは単衣の形。
裾は袷、袖口は袷だけど振りから見ると単衣。ちょっとアンバランスに感じます。
八掛だけ付けて、と依頼するとこの形になるかもしれません。
袷の時期に着る着物を、軽く、涼しくするために背中部分の胴裏を付けないで欲しいなら そのように指示しないと胴抜き仕立てに慣れていない店や仕立士さんだとそのまま八掛だけ付けてくれるようです。
胴裏分が袷より少ないとはいえ生地は必要なので、八掛の代金だけで依頼するとこの形になるのかも。

3.裾にふきを付けないで(八掛が表に出ない)で八掛だけ付けて袖は単衣。  
これは 胴抜き、というより真綿などの裾さばきを良くするために
オクミだけ、又は八掛分だけ裏を付けるバージョンです。
じざいやでも 時々 オクミだけ裏を付けて裾さばきを良くする仕立もいたします。
袷を涼しくする胴抜き、というより 単衣の裾さばき向上用と言えます。
   
温暖化が進み 袷を着る時期が短くなってきて、11月や3,4月は胴抜きが重宝すると思います。
胴抜きにしてみたいな、と思われたらお仕立ての時に どんな形の胴抜きが希望なのか
よく相談してお仕立されると良いと思います。

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