2020年3月に新店舗に移転した時から、じざいやの入り口には、鮮やかな美しい暖簾がかかっています。

「加賀の花嫁暖簾」を取り寄せたものです。

「加賀の花嫁暖簾」は、江戸末期から明治初期に、加賀藩に見られた花嫁道具の一つとのこと。

嫁ぐ娘のために、「その日を晴れやかに迎えられますように」「この先、娘が幸せでありますように」、親がそういう思いを込めて作るそうです。

花嫁暖簾は嫁ぎ先の仏間に掛けられ、花嫁は暖簾をくぐり、ご先祖さまにご挨拶をしてから結婚式をするとのこと。

じざいやにある美しく鮮やかな暖簾は、どこのおうちのものか分かりませんが、嫁ぐ娘を想う、親の暖かさが伝わってきます。

じざいやは、こちらを玄関に掛けています。

のれんをくぐってお越し下さるお客様が幸せでありますように。

じざいやからお嫁に行く着物たちが、持ち主様とともに幸せでありますように。

そんな祈りを込めて掛けています。

じざいやに関わる方、訪れた方、反物たち、そしてこの日本の伝統文化や伝統工芸、その未来、全てに幸福があるように、じざいやは毎日心を込めて、お勤めをしております。