紅型の梅で名残の梅コーデです。着物は、苅安で染めた真綿系の手織り紬。帯締と帯揚を変えて3つのパターン。

縮緬地にたっぷり六通の紅型です。染めは佐久原俟子さん。モチーフは流水に梅と葦。
縮緬なので秋冬向け、結城系の真綿紬にぜひ。
垂れは、渋めの紫無地。たっぷり感のある柄と着物の間の緩衝材になります。
紅型らしい紅型。1本あると南方の紬(大島や久米島、琉球絣など)と相性が好いです。

素敵な着物美人さんもお二人。原田重の紅型九寸帯と廣瀬草木染織工芸の真綿紬、小川内龍夫(おがわちたつお)の久留米絣とロウケツ染の帯。小川内さんは重要無形文化財久留米絣技術保持者会会員。

染さくはら・佐久原俟子 琉球紅型九寸帯 流水に梅と葦

山崎世紀さんのホタル絞りの着尺は、月見草のグレー、紫根染の紫、茜の赤があります。「ホタル絞り」と名付けられた作品は、反物を蛇腹に畳んで縫い、染められます。

山崎さん自身が白生地から織り上げて、絞りを施し、草木で染めます。

生地は、座繰り糸でサラリとした風合い。単衣にも向きます。

湯本エリ子さんの鳴子百合の名古屋帯は、しなやかな上質の塩瀬を爽やかな水色に染めて湯本さんらしい色彩です。 モノトーンの中に黄色とピンクの差し色が効いています。

https://jizaiya.stars.ne.jp/2021/02/24/20210224-1/

ピンクの格子の片貝木綿に、希少なホースヘア帯。
ホースヘアの帯は真冬以外使える便利な3シーズン帯で、とても軽くて雨にも強い優れもの。
木綿から大島紬、芝崎さん、本塩沢など幅広くお召頂けます。

片貝木綿の仕立て上がり品に上田紬の八寸帯。

こちらの仕立て上がり片貝木綿は、綿紅梅生地に更紗染。ワンランク上の片貝木綿になります。袷に仕立てなのでご自宅では洗えません。小紋として普通にお召になれます。

https://jizaiya.stars.ne.jp/2021/02/25/20210225-1/

小川内龍夫さんの、仕立て上がりの久留米絣。絣の合わせが綺麗で美しい一枚。 単衣に居敷当てを付けています。

七宝繋です。小川内さんは、 曲線のある女性らしい柄がお得意の久留米絣の名人。

経緯絣の白い部分がきっちり。ここがキリっとしていると全体が引き締まって美しいです。

七宝の輪の部分、絣で曲線を織るのはとてもとても難しいのです。七宝がチェーンにも見えます。

合わせた帯は、ふたつ。

紙布のすくい織八寸。経緯紙糸です。とても軽くて単衣から夏に。雨にも強いです。柄はすくい織になっています。

もうひとつ、平谷悠律子さんの草木染木綿八寸帯を合わせました。丹羽で綿花を育て、草木染にして、織り上げるまでを平谷悠律子さんご自身でなさります。

くすみピンクを基調に、ベージュから焦げ茶まで茶系の濃淡で変わり格子に。草木染でまとめて動きのある格子にしたモダンなデザインです。

盛夏以外の3シーズン使える優れものです。 袷にも単衣にも合わせられます。

紬や木綿、絣の着物を今風にしてくれる優れたアイテムになってくれます。

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芝崎圭一さんの格子逆熨斗目のコーディネイトは、織悦のマゼンタ袋帯と、捨松のなごや帯。

芝崎さんの座繰糸は艶がありますので、合わせる帯も、クラス感があるものから染帯までと幅広く受け止めてくれます。

お手持ちの帯で、紬には合わせにくい、柔らかもの用だけどフォーマルでもない帯、買ってはみたが出番がほぼない洒落袋帯、そんな帯も芝崎さんが引き受けてくれます。

毎年3月になると棚の奥から出してくる桜の訪問着もご紹介してます。なかなか嫁入りしない子で 不憫だけど・・・ いい子なんですよ? 

今日の着物美人さんは、薄藍地に緯に絣糸を所々に飛ばした紬。佐々木理恵さんの綾織木綿八寸帯。
お母さまのものだそうですが古さは全く感じさせません。

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